2025/11/20

見落としがちな40代の体調不良

Pocket

疲れが取れないのは病気のサイン

「十分に睡眠を取っているのに疲れが取れない」「休日にゆっくりしても月曜日がつらい」このような症状に心当たりはありませんか。単なる疲労と病的な疲労には明確な違いがあります。慢性疲労症候群は、原因不明の強い疲労感が6か月以上続く病気です。日常生活に支障をきたすほどの疲労感、微熱、頭痛、筋肉痛、集中力の低下などが主な症状として現れます。この病気は働き盛りの40代に多く見られ、ストレス社会で頑張り続けてきた結果として発症するケースが少なくありません。また、疲労感の原因として見落とされがちなのが甲状腺機能の異常です。特に女性の場合、更年期障害の症状と似ているため見過ごされることが多いのです。甲状腺機能亢進症(バセドウ病)では動悸、発汗、手の震え、体重減少、イライラなどの症状が現れます。一方、甲状腺機能低下症(橋本病)では疲労感、体重増加、むくみ、記憶力低下などが起こります。これらの症状がある場合は、単なる疲れと決めつけずに専門医に相談することをおすすめします。血液検査で甲状腺ホルモンの値を調べることで診断が可能です。

疲れが取れないのは病気のサイン

女性は特に注意したい骨の健康

40代の女性が特に注意すべきなのが骨の健康です。女性ホルモンのエストロゲンには骨密度を維持する働きがありますが、40代になると徐々に分泌量が減少し始めます。そのため、この時期から骨密度の低下が始まり、将来的な骨粗鬆症のリスクが高まります。骨密度の低下は自覚症状がほとんどないため、「サイレント・ディジーズ(静かな病気)」とも呼ばれています。気づいた時には既に骨折しやすい状態になっていることも珍しくありません。特に背骨の圧迫骨折は、重いものを持った時や咳をした時など、些細なきっかけで起こることがあります。骨の健康をチェックする方法として、骨密度測定があります。40代になったら定期的に検査を受けることをおすすめします。また、日常生活では適度な運動、特に重力に逆らう運動(ウォーキング、ジョギング、階段の昇降など)が骨密度の維持に効果的です。カルシウムとビタミンDの摂取も重要です。カルシウムは乳製品や小魚、緑黄色野菜に多く含まれ、ビタミンDは日光浴や魚類の摂取で補うことができます。喫煙や過度の飲酒は骨密度低下を促進するため、生活習慣の見直しも必要です。

女性は特に注意したい骨の健康

胸やけを軽く見てはいけない

「食後に胸やけがする」「酸っぱいものが上がってくる感じがする」このような症状を単なる食べ過ぎや年齢のせいだと軽く考えていませんか。これらは逆流性食道炎の典型的な症状です。逆流性食道炎は、胃酸が食道に逆流することで食道の粘膜に炎症が起こる病気です。40代になると食道と胃の境界部分の筋肉が緩みやすくなり、さらにストレスや不規則な食生活が重なることで発症リスクが高まります。この病気の怖いところは、放置していると食道がんのリスクが高まることです。慢性的な炎症が続くと、食道の粘膜が変化し、がん化する可能性があります。また、夜間の症状により睡眠の質が低下し、日中の仕事効率にも悪影響を与えます。予防と改善のためには、食生活の見直しが重要です。食後すぐに横にならない、夕食は就寝の3時間前までに済ませる、アルコールや脂っこい食事を控える、一度に大量に食べずに少量ずつ摂取するなどの対策が効果的です。症状が続く場合は消化器内科を受診し、内視鏡検査を受けることをおすすめします。早期発見・早期治療により、重篤な合併症を防ぐことができます。 40代の体調不良は決して軽視してはいけません。気になる症状があれば、専門医に相談し、適切な検査と治療を受けるようにしましょう。

胸やけを軽く見てはいけない

新着情報

今の職場に限界を感じたら読む記事

転職には求人サイトを利用

40代からの転職はとても厳しいと言われています。しかし、40代でも積極的に採用している業種もあります。これらの情報を求人サイトを利用して集めることで、転職を成功に導くことができます。

詳細はこちら